After Serviceアフターサービス
なぜオーバーホールが必要か
時計を普通に使用していても精度が不安定になることがあります。また、気が付かぬうちに時計に衝撃が加えられ、精度の悪化や止まり、遅れなどの原因となることがあります。これらは下記の図に見られるようなことが原因で生じます。
オーバーホールは、時計を長く正常に保つために、すべての部品を分解し、洗浄、組み立てと注油を行い、時計を再調整することで最高のコンディションに戻します。
- 針
- リューズ
- ガラス
- ダイヤル
- プッシャー
- ドライカプセル
- パッキン / ケース
- 歯車
- テンプ
パーツ名をクリックして内容をご確認ください。
針
針の劣化により、視認性が落ちます。
また、夜光塗料などの欠片が時計内部に入り故障の原因となります。
リューズ
リューズが正しくねじ込みできない(押し込むことができない)状態では、防水性が低下します。
また、経年によりリューズ本体が破損した場合は、交換が必要となります。
ガラス
ガラスの曇りは時計内部に湿気が侵入している場合に発生します。そのままにしておくと時計内部にサビが生じ故障の原因となります。また、ガラスが破損した場合、破片が時計内部に入り故障の原因となります。
ダイヤル
衝撃によりダイヤルがずれて、ダイヤル裏面の支足が折れてしまうと、表示ズレや止まりの原因となります。
プッシャー
衝撃によりボタンが折れてしまったプッシャーは、防水不良を引き起こすため交換が必要となります。
ドライカプセル
時計内部の湿気を吸収したドライカプセルは、含まれる水分量が増加すると濃いブルーに変化します。これが飽和状態になった印です。このようになったドライカプセルは水分を吸収しなくなりますので、交換が必要です。
尚、一度吸収した水分は、ドライカプセルの内部で完全に結合します。そのため、しばらくそのままお使いいただいた場合でも、内部に水分が戻ることはありません。
テンプ
テンプのオイルが劣化すると精度が不安定になります。また、衝撃などによりヒゲゼンマイの変形や天真と呼ばれるテンプの軸の損傷が起きると精度不良や止まりの原因となります。テンプは機械式時計の心臓部といえるパーツの一つですが、ジンの一部モデルではテンプの軸受け部分にもジンの特殊オイル66-228を使用しています。
オーバーホールの際にArドライテクノロジー搭載モデルにはプロテクトガスを充填し、ドライカプセルの交換を行います。また、ジンの特殊オイル66-228を使用しているモデルには、このオイルを使用してムーブメントの組み立てを行います。